初めてのセルビア料理

waatba2006-03-12

先日友人からキャベツを一玉頂いた。とはいえタダのキャベツではない、塩漬けの酸っぱいキャベツ。セルビアの代表的な発酵食品の中で冬場はほんとにこの酸っぱいキャベツを口にすることが多い。昼食には毎日、この酸っぱいキャベツをパプリカで和えた漬け物サラダ(?)なるものを食べている。


さて、このキャベツを使って何ができるかなあ、と考えたところ、サルマが思いついた。この料理はルーマニアではサルマーレだったり、バルカン地域の代表的な料理と言えよう。日本で言えばロールキャベツと言えば簡単に想像がつくが、この酸っぱいキャベツの葉で具を巻くとロールキャベツの、いやサルマがひと味違った深みのある味になるのである。


合い挽き肉・玉葱・人参・パプリカ・スープの素そして今回のスペシャルゲストとしてマッシュルームを食材として調達した。


フライパンと果物ナイフとも呼べないナイフの貧相なキッチンに、友人から鍋を借り受け初めてのセルビア料理!


人参を切ると人参の瑞々しい汁と匂いがキッチンに漂う。・・てか、人参切れない。ほんとにこのナイフ切れない。人参をみじん切りにすることなんていままでシンドイと思ったことないが、シンドイ。一汗掻いた・・。


そして玉葱をみじん切りに。この玉葱も強烈だ。号泣しながらみじん切りにして、3玉切り終わった後には鼻水ぐじゅぐじゅの涙を目一杯に溜めた悲しい日本人となってしまった。ルームメートが優しく慰めてくれたけど。


セルビアの野菜は力強いです。


そしてたっぷりの油で(オリーブオイルも今回は使用)、人参と玉葱のみじん切りを炒めて、挽肉を入れて、パプリカ・塩・胡椒・キノコスープの素を入れて更に炒める。そろそろフライパンの許容量が・・と気になりだすが、気にせず、米を投入。


実はセルビア料理では、米を使うことが多い。マケドニア東部のコチャニというところでは、ジャポニカ種水稲栽培が行われているところもあり、実はけっこうこの地域では米が食べられている。ピラフとか、煮込み料理にお米が
入っていることはけっこう多い。サルマに米を入れるのは僕の予想では、キャベツに巻いて煮たときに米が膨張して、キャベツ巻きがほどけないようにするためと、少ない肉でより多い量の巻きキャベツを作るためだ、と思う。


さてさて米を投入して、俄にみじん切りのマッシュルームを投入。スープの素がキノコ味なので、今回のサルマはキノコ風なのです。ちょっと炒め合わせたら具肉をボウルに引き揚げ巻き巻きタイム。酸っぱキャベツ触ってると、なんだか手が痒くなって、かぶれるか!?と思ったが大丈夫でした。


巻いたのを鍋に敷き詰め、肉の焼いた時の汁に、ちょっとだしの素と醤油を隠し味で入れてお湯で薄めて、敷き詰まった巻きキャベツをひたひたになるまでスープで張ったら、後は待つのみ。


待つのみ・・。


居眠りしてしまって吹きこぼしてしまったが、
損害は甚小なり。


美味しくできました!鍋を貸してくれた友人達に振る舞ったら評判も上々。
初めてのセルビア料理は成功ということで。


なお、作っていてセルビア料理がなんで油っこいかちょっとわかったような気がした。今回はサラダ油少なめで、オリーブオイルを使ったけれど、調理の過程で油はどこまでも料理の中に含まれたままで、油切ったり、油を抜いて違うフライパンで料理作るという過程がない。肉を焼いたフライパンに水入れてそれもスープに使ったり、結果それが全て煮込むスープになるから、油が表面にぷわーんと浮いてくるんですね。


なるほど。

ちなみにレシピの参考サイトはttp://balkanhonpo.hp.infoseek.co.jp/のきのこ部屋になります。