セルビアエスニック

昨晩はベーカー大学の教授とのお食事会で、韓国料理屋さんに行ってきた。
ノビベオグラードのチャイニーズマーケットから徒歩10分のサヴァ川沿いにぷかぷか浮かんでいる
ボートレストラン。たまに揺れる。だから、酔って揺れても大丈夫。
最近できたみたいで、知名度が低いのか客は自分たち以外に誰もいなかったが、
ナムル・キムチ・豚バラ焼肉・チゲ・ビビンパ・焼酎とコリアンディナーを大満喫した。


値段が人数割りでいくらだったのか分からなかったのが残念だったが、
時々食べに来たい!と思えるお店だった。韓国の大邱大学のセルビア語コースを
卒業したオーナーとセルビア人の奥さん、六本木かベオグラードかでベオグラードを選んだ(らしい)料理人の
3人で経営しているレストラン。


ところで、セルビアで食べられるエスニック料理ってあんまり多くない。
エスニックレストランの絶対数自体が少ないから、街を歩いていてたまたま発見して
おお、今度試してみようという事はほとんど起きない。


例えば「美味しんぼ」読んでインドで雄山と山岡さんが対決しているのを読んで
無性にカレーが食べたくなって、本気でインド料理屋を探したら一軒発見できた、とかそういう具合で
やっと一軒のエスニックレストランに辿り着くという感じである。


ベオグラードではプレスカビッツア屋(バルカン風ハンバーガー。似て非なる。)やパラチンケ屋(クレープ)が
とても多く、これらはスタンドでレストランもセルビア料理の場合が殆どという
けっこう一色端な飲食事情な中で、たまに中華料理屋やイタリアンを発見できると言った感じ。
ベトナム料理屋とかもあるらしいのだが、発見の兆しは未だない。いや探す気はいまのところないからだが。
日本料理屋は2軒あって、一軒はやくざの息子が経営するお店で行ったことはない。
もう一軒は純正な日本料理屋でオーナーも板前さんも日本人で日本食食べるならここでしょう。
’歩き方’の来年度版欲しさに一言投稿もしてしまった。


僕が思うに、食材に関する限りセルビアではまだまだ他国間との広域経済圏のようなものが発達していなくて
基本的な食材はバルカン産であって、バナナやオレンジなどのトロピカルなフルーツは日本と同じ位か
割安な値段で売られていることが示すように、’この国で作られていないもの’は概ね高い。
(日本の場合は’この国で作られているものは概ね高い’ですね・・。)


セルビア経済がそれだけ弱いのだ、と言ったらそれきりだけど、
材料の調達が非常に難しく、割高になりがちなので、(どこの国でもそうだが)日本食は割高だし、
インド料理のお店もセルビアの物価基準からすると高い部類に入ってしまう。
そしてセルビア人は基本的に裕福ではないので、
エスニックを食べようとする機会は自然と少なくなってしまうし、
必要な食材に類似性が見られるイタリアンとかならまだしも、アジア系のエスニックはいろんな面で
難しいのではないかと思う。


ただ、期待がもてる情報としてセルビアの対外貿易は急成長していて、
2004年度の対外貿易額は前年度と比較して42.3%も増えていて、2006年の現在の状況が
気になるがいまだ成長中だろう。まだまだ成長しますよ、という勢いで他の国からどんどん物が
流れてくるようになるだろう。実際クネズミハエロバ(歩行者専用買い物目抜き通り)歩くと
外資の物が溢れかえっているので考えなくても一目瞭然なのだが・・・。

参考URL: http://www.mier.sr.gov.yu/code/navigate.asp?Id=250