昨日の続き
■昨日の話の続き
で、メインの町民の前での文化紹介セレモニー。
ブラセニッツの若者のプレゼンで始まって、うんうんしっかり作っとる、
とサイコの通訳聞いた。サイコに一度「なんでここに街ができたん？」て質問をして
明日のプレゼンで分かるから！と言われていたが結局分からなかったのが残念。
予想では、河川の運通から山越えしてサラエボ入りする際の交通の要所なんだったんちゃうか、
とかトルコ圏が攻めて来たときの防衛拠点も兼ねてたんちゃうか、とか特産品のなさそうなこの街の
成立過程を考えてたんやけど、実際どうなんだろう。他の人にも聞けばよかった。
さてサイコの番。けっこう凄いと思ったのが、明らかに下準備もリハもないのに
はきはきと喋り続ける和服姿のサイコ。やるやん。でも後ろに流れている映像は
喋りとあまり関係なく賑やかしで、関係無さすぎたのがちょっと。
歴史の話をしている時になぜ日本のバスの車内の映像が流れるのか。
サイコが自分たちを代表して日本のプレゼンしてると感じてちょっと痛かった。
で、茶道の紹介。
急遽お茶飲み係に任命された僕は、ぎこちなく、お茶をずずずっと聴衆の面前で
すすったのです。お椀の作法間違えたのが痛い。確認したのに記憶飛んだ。
こんなに大人数の前で、お茶啜る姿を惜しげも無く見られたのは初めてだったので・・。
で、最後に（会の最後に、茶道を知ってる友人がお茶を振る舞ったから正確にはこれが最後）
歌。一曲目に「島人ぬ宝」。
結果としては、大分口惜しい。むちゃ緊張してまた記憶とんで、けっこう間違った。
しかもそれが伝染して（と僕は思っている）
次の三線奏者も間違って、大黒柱のギター奏者も間違った・・・。
けっこう練習したのに結局本番でしくじる。嗚呼。
言い訳させてもらうと、本番を想定したリハを五時前にしたかったな。
気分的には、仮免検定で、一番目のグループで一番目の被験者で、
様子を窺えずに一人緊張して自爆して落第した時の気分。
年末に次回があったときのために個人特訓したいと思う。
ほんで、その後は町の人々が、この地域の伝統舞踏や伝統音楽の紹介。
琵琶の弾き語りのようなものや、独特のステップの舞踏や、高い旋律の情緒的な合唱に
大満足。伝統舞踏覚えようと思って挑戦したけど３割くらいしかモノにできなかった。
揃って同じステップを輪になって踊るのが日本の盆踊りと似てて、舞いは全く異なるものの
盆踊り好きの自分にとっては、踊ったときの心境が如何なるものか凄く知りたかったんだけど
結局、「踊れない、でも楽しい！」で留まってしまったのが残念。
後で少年に教えてもらって練習したけど、モノにできなかった・・。
聴衆に笑われただけでした・・・。
踊りが終わると、「もののけ姫」を見るはずだったのだけど、いつのまにか
なし崩れ的に閉会されて、日本語珍しさに子供達に囲まれあれよこれよと
サインをしているうちに、会は終わっていた。
大分疲弊して、ああ電池キレそうと何度も思ったが粘って、片付けをして、
ちょっとした打ち上げ（だったのか？）にパラチンケ食べに行って無事に
全イベントが終了したのでした。サイコは「飲む！」と行って小宴会場に残留。
僕も飲みたい気分ではあったが、明日のサラエボでの観光を考慮して大人しく帰りました。
全体的にこのイベントを通じて、招待された側としてもてなされていたのだが、
非常にバルカンの人々のメンタリティーを垣間見れたような気がして、すごく面白かった。
基本てきとうだけど、結局なんとかなる、とか。
なにかのイベントに関して日本人は準備に余念が無くて周到で、
言わばハレとケの区別がしっかり線引きされているのかなと思うけど
ここの人達は、そうではなくてセレモニーであれ、日常生活であれ、
日常生活がポラーコ（気楽に気楽に）ならば、それと同等にセレモニーも
ポラーコで、２つを同じ範疇に括っていて同等に見ている気がする。
ギアチェンジしない、という言い方もできるかな。
こういう違いに慣れてない僕はしばしば腹が立ったりするけれど、
バルカン滞在の長い先輩格の日本人の友人達（言わば僕は一番下っ端）は、
なにが起きても動じずに、怒るよりも先ず受け入れてから行動しているように
見えて（しかも自分の責任はちゃんと果たそうと努力する）、日本で言えば
仙人のような超然とした行動をとっていて優しい、凄いなあぁ、と思った。
自分の基準と他者の基準は当然違ってて、友達同士でそれが近かったときに
「気が合う」とか思ったりするんやと思う。尺度の違い（価値観ともいう）が諍いの
主な原因だったりするけれど、違った尺度の人間と付き合うときに、
次元やベクトルの異なる基準（こう書くと誰かに突っ込まれそうだが・・）であっても
懐深く受け止められるようになりたい、とちょっと反省した今回のイベントの感想でした。
なんか、今日と昨日で文章長過ぎる。あかん。
